乳がんステージ4になり、化学療法の後に手術で乳房切除術(全摘出)を受けました。手術のための入院期間は3週間、手術は約3時間、ICUは1日でした。手術前後の食事制限や、入浴、活動や体調などの様子についてお話しさせていただきます。
目次
入院中の大まかな流れ
宣告された時には「乳がんステージ4」。がんが広がりすぎていて切除できる状態ではなかったため、治療としては先に化学療法を受けることになりました。
治療の流れは以下の通りでした。
抗がん剤治療前半(FEC療法)
↓
抗がん剤治療後半(ハーセプチン療法+ドセタキセル療法)
↓
そして、ついに乳がんを切除するための手術を受けることになりました。
- 入院(手術の1日前)
- 手術(約3時間)
- 手術直後(ICUで1泊)
- 手術翌日(一般病棟に移動)
- 退院(手術から約3週間後)
それでは、具体的に入院中の流れに入ります。
手術までの過ごし方と気持ち
手術の1日前
入院
大きい手術なのに、入院は前日なんだ!?と驚きました。
気持ちを落ち着ける
不安事は相談する
手術部の毛の処理
手術に必要な物の確認
入浴:制限なし
食事:夕食後より食べれない。水は飲める。
手術直前
気持ちを落ち着け静かに待つ
トイレを済ませ、手術前の薬を飲み、手術衣に着替える
血栓予防の弾性ストッキングを履く
入浴:なし
食事:飲食できない
手術
手術
乳房切除術(全摘出)で腋窩(えきか)リンパ節はレベルⅢまで、大胸筋にも転移があるため一部切除でした。
※腋窩リンパ節はレベルⅠ〜Ⅲまであり、Ⅰが乳房に近く、数字が大きくなるほど乳房から離れたところにあります。
※約3時間でした。
手術後の過ごし方と体調
手術直後
ICUに移動し、1泊する
意識が朦朧としているものの、面会者との対面できる(30分以内)
ホッと気持ちが落ち着く
傷の痛みはあまりまだ感じない
うがいが出来る
酸素吸入、心電図モニターがある
点滴をしている
血栓予防マッサージ器を足に付けている
手術側に排液パットがある
我慢や遠慮をせず自分の症状を正しく伝える
痛いときは痛みどめを使う
尿の管が入っている
ほぼ一日ぼーと寝ている感じ
排液ハックが治療側に付いてる
入浴:なし
食事:飲食できない
手術後1日目
ICUから一般病棟に移動
痛みが少し和らぐ(飲み薬は飲む)
尿の管が外れ、トイレに行ける
酸素吸入、心電図モニターが外れる
弾性ストッキングを脱ぐ
手術側の腕はバスタオル等で高くする
リンパの流れを良くして休む
手術側の腕や手のリハビリを始める(グーチョキパー・グーパーグーパー)
入浴:なし
食事:全粥
手術後2日目以降
身の回りのことは自分でおこなう
入浴:下半身シャワーができる
食事:徐々に通常食に戻る
手術後7日目以降
排液パックが取れる
作業療法士と理学療法士によるリハビリ開始の内容を聞く
①リンパ浮腫について
②リハビリテーション総合実施計画
リハビリのDVDを見る
補正下着等について説明
手術後10日目以降
リハビリテーションの総合実施計画(筋力低下回復)に基づき活動訓練をする
- 手放しで立つ
- 一人で平行棒の間を歩く
- 一人で訓練施設内を歩く
- 椅子に一人で座っている
- ベッドから一人で起き上がる
- 術側の手をテーブルの上に置く
- 術側の手をテーブルの上で少しずつ腕を伸ばしていく
- 術側の手を伸ばせた場所で物をつかむ
- 術側の手を上に伸ばす訓練
- 術側の肩を上げる
- 術側の肩甲骨あたりを動かす
手術後14日目以降
溜まった排液を注射で抜く
手術後3週間目
溜まった排液を注射で抜く
退院
▼治療全体の流れはこちらです。
まとめ
手術前は、体の一部を切除されることが大きな恐怖でした。場所も場所なだけに、ショックも大きかったです。しかし、いざ切除してしまうと、時間とともにふっきれた感覚が生まれるようになりました。これでがんとサヨナラ、あとは再発防止に力を入れて生きるだけです。乳がんで乳房を切除する女性が増えています。がんになった過去はどんなに努力しても変えられません。みんな同じように辛い経験を乗り越え、生きるために一生懸命頑張っているんだと思うと、私も胸を切除したことにくよくよせず、前を向いて頑張らなくちゃと思います。
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