卵巣がんを患いTC療法を受けました。しかし、知識がない中で治療を受けたため、もっとこうしておけば良かったと失敗したことがありました。最初から知っていれば治療の苦痛を少しでも軽減することができたのではないかと思うため、治療前に知っておきたいことをまとめました。
目次
治療で毎回確認したいこと
こんにちは、31歳で卵巣がんⅡbを患いましたCocoaと申します。
初めてご来訪された方はこちらをご一読いただけると幸いです。
♡Cocoaのプロフィール♡
↓TC療法について基本的なことを知りたい方はこちら↓の記事が参考になるかもしれません。
この記事では、治療を始める前に確認しておきたいことをお話ししたいと思います。
最初の抗がん剤治療では知識がなく、治療中や治療後に辛い思いをして失敗したなと思うことがありました。
治療を進めていくうちにいつの間にか「当たり前に知っている」という感覚になっていたのですが、病院からもらった資料などには記載がなく、治療を進めていく中で複数の医師や看護師などと会話をしたり、病室で患者さんとお喋りをしながら知識が増えていくことがありました。
そのいつの間にか増えていった実は重要な知識についてお話ししたいと思います。
ちなみに、私が以下を知ったタイミングはそれぞれ2回目と6回目でした。
太い血管で血管痛対策
突然ですが、あなたの血管は太いですか?
私は血管がとても細いです。採血ですら1回でとれずに何度も抜き差しされたり、皮膚の下で血管を探されることも多いぐらいです。
ベテランの医師や抗がん剤治療専門フロアの看護師は太い血管にルートとり(点滴をするために針を血管に刺すこと)が上手なのかもしれませんが、「血管に刺すことを失敗しないように」ということを意識している方は表面近くのわかりやすい血管に刺すことがあります。(たとえ血管が細くても……)
ところが、細い血管に刺すと、抗がん剤の液が血管を流れる時にとにかく痛い(泣)
私も失敗しました。
最初は血管痛があることもよくわからずに、液漏れしたら怖いということばかりに意識がいってしまい、何度も抜き差しされるよりも1回でルートがとれたら良いと思っており、細めの血管に刺されても問題ないと思っていました。
ところが、パクリタキセルの点滴が始まると血管が痛すぎる(汗)
カルボプラチンはマシでした。我慢できます。
そして、カルボプラチンが終わった後の生理食塩水がパクリタキセルと同等もしくはそれ以上にとにかく痛みが(泣)
という辛い時間を過ごしました。
抗がん剤治療の数日後から点滴針が刺さっていた皮膚周辺が青あざのように変色して痛くなり、血管も膨れて硬くなっていました。寝ている時に寝返りを打って、布団にあたった痛みで目が覚めることもしばしばありました。
ところが、嬉しい情報が入りました。
抗がん剤投与中の血管痛
まだ治療を開始されていない方は「血管が痛いってどういうこと?」と不思議に思われるでしょう。私もそうでした。しかし、経験するとわかります、パクリタキセルが血管を通り始めると点滴針を刺した部分から腕の付け根あたりに向かって血管沿いにピリピリとした痛みが走ることがありますので、その時に初めて「これが血管痛か」と実感します。
そこで、毎回必ず「太い血管に入れてください!」とお願いするようになりました。←とても重要です!
寒いと血管が見えなくなっていたため、毎回温めてもらって奥の方にある血管がバッチリ姿を見せたところでルート取り開始。
これで、2回目以降の血管痛がずいぶん緩和されました。
それでも痛かったのですが、細い血管に比べると太い血管の方がずいぶん楽でした。
奥の方にある太い血管にルートをとろうとすると、うまくいかないこともしばしばあります。
私も針を刺して何度も抜き差しして、結局血管に入らず針の跡だけが残り、他の部分に変更するということもありました。抗がん剤点滴の針は太くてもちろん何度もやり替えられるのは痛いので嫌です。
でも、一時的な痛みの方がよっぽど良いので、「ここ、取れるかな〜難しいかも……」と言われた時は、「失敗しても良いのでとにかく太い血管に刺してください」とひたすら太い血管探しをしてもらっていました。
過敏症などアレルギー反応
過敏症などのアレルギー反応としては、パクリタキセルとカルボプラチンで症状が現れるタイミングが異なるようです。
- パクリタキセル・・・投与直後に症状が現れることが多い
- カルボプラチン・・・投与回数を重ねることでアレルギー反応が出やすくなる
パクリタキセル
特に、開始15分間ぐらいに出ることが多いようですね。
カルボプラチン
6回で出る人はそんなに多くはないそうですが、4回目ぐらいでも現れる人もいるということで後半になればなるほど気をつけなければならないのかもしれません。
なんとか最後まで症状が出ることはありませんでしたが、再発をするとさらに回数を重ねる可能性があるため、気をつけなければならないポイントだと思っています。
ただ、これらをよく知ったのは最後の6回目の治療の時でした。アレルギー反応が現れるタイミングがわかっていなかったため、治療中ずっとちょっとした変化がないか緊張していました。もっと早く情報を手に入れておけば、もう少しリラックスして治療を受けることができたかもしれません。
副作用の記録が役に立つ
抗がん剤の副作用は人それぞれ異なりますが、個々では毎回似たような症状が同じようなタイミングで現れるようです。
そこで、1回目の副作用の症状が現れたタイミングやその詳しい症状を記録しておくことで、2回目以降とても役に立ったことがありました。
特に以下の2点については、記録が大変役に立ちましたので、これから治療を受ける方もこの2点を記録しておくと良いかもしれません。
- 食べられないもの
- シャワーのタイミング
食べられないものについて
食べられないものを記録するのは、抗がん剤の副作用の症状である「吐き気」や「味覚障害」への対策です。
想像もつかないようなものが急に食べられなくなったり、逆に無性に食べたくなったりしていました。しかし、食べたいと思ってもいざ口にしてみると気持ち悪くて食べられないということも多々ありました。
1回目の抗がん剤治療の時に、食べられなくなった「ダメなリスト」を作っておくことで、2回目以降の治療で「苦しい中頑張って作ったのに食べられない(泣)」ということをある程度防ぐことができました。
また、毎回同じとはいえ、完全に薬が抜ける前に次の治療を行うためか、だんたん体に蓄積していき食べられなくなるものが増えてきました。私はなぜか「エビ」ばかり欲するようになっていました。
エビと青梗菜とにんにくの炒め物だけどんなに気持ち悪い時でもスーッと喉を通っていくのです。不思議〜。
シャワーのタイミングについて
副作用の症状が特にひどい数日間はシャワーどころか動くこともまともにできずに寝たきりのような体調不良となっていました。(もっともっと軽い方もいらっしゃると思うので、これから治療という方はあまり怖がらないでください。)
そのため、「副作用のピークがくる前にシャワーを浴びておく」ことがとても重要で、そのタイミングを見計らうために書いておいた「1回目の治療で症状が現れた副作用のメモ」が大変役に立ちました。
毎回だいたい決まったタイミングから動けなくなってきたため、その直前にシャワーを浴びるようにしていました。
まとめ
この記事は、元気な時に読むとこんなちょっとしたことどっちでも良いと思うような内容かもしれません。しかし、がんの治療というものは本当に辛いものです。病気の苦痛や恐怖に加え、心身ともに辛い抗がん剤治療がついてきてしまいます。たくさんの情報がありますので、ご自分にとって最も良い環境を見つけ、ストレスを少しでも軽減して治療を継続できますように。
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