先日受けた1年目の検診の結果、問題なしとのことでした。卵巣がんの治療では手術を受けてその後に抗がん剤治療になることが多いそうですが、治療後の定期検診の頻度や流れについてお話ししたいと思います。
目次
卵巣がんの治療と再発リスク
卵巣がんステージⅢと宣告され、手術後に抗がん剤治療でパクリタキセルとカルボプラチンを併用したTC療法を行いました。
抗がん剤治療は6回でした。
最後(6回目の抗がん剤投与)から約1ヶ月後に白血球値が上昇していることが確認され、治療終了となりました。
そこから「がん治療後の定期検診」という流れになります。
主治医に質問したところ、卵巣がんの再発の可能性があるのは5年間。治療終了後5年間より先は、現在がんを患っていない人ががんになる確率と私のように卵巣がんを患った人ががんになる確率は同じになるとのことでした。
ということは、5年間気を付ければ、再発で恐怖を感じ続ける日々とも縁が切れるということになりそうです。
ただ、私が入院している時に十数年ぶりの再発とおっしゃっていた方がいらっしゃったので気をつけるに越したことはない気もしますが……
最終的にはその方も治療を頑張って明るい表情で退院されていったので、薬の開発も進んでいますしあまり怖がらずに今後も生きていきたいところです!
治療後の定期検診
日本では治療後フォローが手厚い
主治医に聞いたのですが、海外(アメリカとかだったかな?ハッキリと覚えていませんが、医療が進んでいそうなイメージの国々でした)と日本では定期検診の頻度が異なるそうです。
どう異なるかというと、日本は治療後のフォローが手厚いそうです!
なんと嬉しい対応!!
海外では、抗がん剤治療が終了すると、いきなり3ヶ月に1度の検診になるそうです。
しかし、日本では1年目は1ヶ月に1度、2年目は2ヶ月に1度……という流れです。
2年目も2ヶ月に一度とはいえ、検査結果を1ヶ月以内に聞きに行く必要があるので、実質主治医に相談できる機会は1ヶ月に1度ということになります。
主治医に聞いた話によると、データとしては、1ヶ月で再発が見つかった場合も3ヶ月まで期間が延びて再発が見つかった場合も予後に違いがないという理由で海外では3ヶ月に1度の検診という決まりになっているそうです。
しかし、以下の理由から日本では治療後すぐ後の検診頻度を上げているそうです。
- 日本は国民が健康保険を支払っているので少しお金的に余裕がある
- 治療後いきなり3ヶ月後まで医師に相談することができないとなってしまうことで不安やストレスが大きくかかる可能性があるのでそれを取り除く
定期検診の頻度
前の節でもお話ししたように、治療後もしばらくは頻繁に病院に通院することになります。
病院に通う頻度は以下の通りです。
- 1年目・・・1〜2ヶ月に1度
- 2年目・・・2〜3ヶ月に1度
- 3年目・・・3〜4ヶ月に1度
- 4年目・・・4〜5ヶ月に1度
- 5年目・・・半年に1度
- 6年目以降・・・1年に1度
1年目の1ヶ月に1度の通院の時期は、検査の詳細結果は次回の検査時に聞くことになります。
2年目以降は、検査後約1週間〜1ヶ月以内に結果を聞くために通院します。
結果を聞くだけなので数分のために数時間も待つこともあり予定を調整するのが大変な場合もありますが、基本的には電話などでは結果を報告できないように法律で決められているそうなので、病院に行かなければなりません。
検査を受けて1ヶ月ドキドキしながら過ごし、次回の検査の時に前回分の結果を聞いて安心しつつ、今回の検査結果は次回にしかわからないのでまたドキドキする日が続く……。この繰り返しとなります。
通院は面倒に感じてしまうこともありますが、私の場合は治療後も体調不良が頻発するため高い頻度で病院に行って主治医に相談できることは大変ありがたいです。
定期検診の内容
大きく分けて2パターンの検査があります。
- 月1回からの定期検診
- 半年に1回からのCT検査
月1回からの定期検診について
頻度は一つ前の節でお話ししましたが、治療経過とともに検診の間隔は開いていきます。
検査内容は以下の通りです。
- 問診
- 診察
→目元を確認(下まぶたを「ベー」するように少し裏返して確認)
→舌を「べー」と出して口の中を確認
→首元や脇の下のリンパ節が腫れていないかを確認
- 内診
→足のリンパ節が腫れていないかを確認
→触診
→超音波を使用して検査
→細胞を少し剥がして検査
上記のうち、内診の超音波を使用して検査するという内容まではある程度当日その場で結果がわかります。
超音波では、腹水が溜まっていないかということで、がんが再発していないかという目安になるそうです。
※腹水が溜まっていたら要注意
細胞を剥がす検査の結果は、少し痛みを伴います。
細胞を少し剥がすことにより、肉眼では確認できないレベルのごく小さながん細胞が発生していないかどうかを検査することができるそうです。
結果は、次回の通院時に聞くことになります。(陰性が問題なしということです。)
肉眼では確認できないレベルでもがん細胞が発生していた場合に、細胞診の結果でそれがわかるそうです。
陽性と判断された場合、再発している可能性があるので再び治療を受けることになるでしょう。
半年に1回からのCT検査について
治療が終わって半年後にCT検査を受けます。
その次のCT検査はさらに半年後、その次はさらに半年後……。
これを治療後2年間(合計4回のCT検査)繰り返します。
つまり、治療後2年間は半年に1回、3年目以降は1年に1回のCT検査を受けることになります。
画像の精度を上げるために造影剤を使いますが、アレルギーを発症してしまった人は造影剤なしでCT検査を行います。
複数回しているうちにアレルギーを発症してしまう方もいらっしゃるそうです。
定期検診時期の心境
卵巣がんと宣告されたあの日から、正直生きた心地がしません。
それでも、治療が終わり再発を注意するべく、定期検診の日に「問題なしです。」と聞いた日だけはホッとして眠ることもできます。
主治医に「先生、今日は眠れそうです!」と伝えると、主治医からは「皆さん同じことをおっしゃるんですよ。検査の結果を聞く日が1番安心して眠れる、その日以降またドキドキして眠れなかったり、不安や恐怖との戦いだと口を揃えて言いますよ。」と返ってきました。
みんな同じ心境で頑張ってるんだなー!と思うと、不安なのは一人だけじゃない、私も頑張ろう!と思えます。
あまりにも不安そうにしていた私の表情を見て、主治医からはこんなことも言われました。
「再発の可能性を気にして不安や恐怖で生きる時間は辛いですよ。
今は少なくとも再発しているわけではないので、今という時間を大切に生きてください。」
確かに、再発するかどうかもわからないものに怯える毎日と、今できる限りの力で楽しもうとしながら過ごす毎日はどちらも同じ時間です。
卵巣がんはステージとは別に悪性度に分けてグレード1から3まであるそうですが、私のがんは、最も悪性度の高いグレード3でした。
再発リスクも最も高く、再発したら薬も効きにくいそうです。
同じ生きるなら楽しい方が良い!
なかなか恐怖や不安を完全に消して生活することはできませんが、今生きてるということを実感しつつ、ほんの少しの時間でも大切に楽しく生きられるように前向きな気持ちに持っていけるように努力したいと思います(^^)v
オプションで追加したい検査項目
2つの観点で追加の検査項目を病院側に依頼しました。
- 骨密度検査
- 血液検査(糖尿病に関する「HbA1c」)
骨密度について、卵巣を切除すると、女性ホルモンを放出できなくなるために閉経後の女性の体と同じようになり、骨密度が低くなる可能性が高いそうです。
骨密度が低くなると骨粗鬆症になるなど骨折しやすくなるそうです。
それに対する薬などもあるため、自分の骨密度がどの程度なのかを知っておきたいと思い検査してほしいと申し出ました。
また、血液検査をする際に、糖尿病に関する項目も追加で依頼しました。
理由は、済陽式食事療法をベースとした食生活を行なうために、大量の野菜や果物をジュースにして飲んでいるため、糖尿病にならないだろうかと懸念があり気を付けているからです。
糖尿病を患う友人から、糖尿病の数値そのものも関係するが、糖尿病になる前にHbA1cの値が高くなるためこの数値は気にしておくのも良いかもしれないと聞いたため、血液検査の項目で「HbA1c」を追加してもらいました。
今後も定期的にこの2つの項目は検査を希望したいと思います。
まとめ
治療が終わると一安心ですが、再発を気にしながらの生活は5年間続きます。
治療直後は病院に行く頻度が高いので、体調変化や気になることを主治医に直接相談できる機会が多いことが大変ありがたいです。
今までにない体調になり不安になることもありますが、一人で悩まず主治医に相談しつつ、ストレスを溜めすぎずに生活していけると良いなと思います!