卵巣がんと宣告された時、腫瘍の大きさは6cmだと聞き絶望的になりました。
そんな6cmのがんでさえも意外に小さいと思えた考え方があります。むしろそう思い込んだと言った方が正確でしょうか。
万一のことも考えて、この考え方は常に身につけておきたいと思うことを備忘録として残します。
6cmの腫瘍の大きさに絶望的
ある日、6cmの腫瘍があると宣告されました。
自覚症状ゼロ、月経痛がもともとひどかったため定期的に検診を受けていました。
いつもは「異常なし」と言われるところ、ある日突然、「色々あります」と言われて大きな病院を紹介されました。
大きな病院で検査を受けたところ、 原発巣は6cmの腫瘍、そして腹膜播種と思われるものが複数あり、子宮への転移も確認されて卵巣がんステージⅢと宣告されました。
病気の詳しい症状はプロフィールに記載がございます。
いきなり突きつけられた信じがたい現実。
しかし、生きるために希望を持って治療に挑む必要がありました。
治療を受けるからにはがんと全力で戦わないと負けてしまう、少しでも前向きになって取り組まなければならない。
そう思うものの、腫瘍が6cmという大きさは私にとってあまりにも絶望的なサイズでした。
2cmや3cmじゃないんだ……。
どうしてそんなに大きくなるまで気付かなかったんだろう……。
どうしたら前向きになれるのかな?
まだ31歳なのに人生終わっちゃうのかな、これからだと思って色々と頑張ってきたのにこんなことなら遊んで暮らしたかった……。
そんなことさえも思ってしまうほどでした。
無理やりにでも
前向きになれるにはどうしたら良いのかな?
そんなことを考えていた矢先、私を救ってくれた言葉がありました。
腫瘍6cmって全身に対して小さいじゃん
絶望的な感覚に陥っていた私に友人から衝撃の言葉。
「6cm小さいじゃん!」
そんなこと言われても、がん細胞は1cmで10億個なんでしょ?(泣)
そんなのが6×4cmもあるんだよ。
がん細胞の数を想像するだけで気絶しそうなほどなのに。
最初はからかわれてるのかな?と思ったほどでした。
しかし、友人の目は真剣そのもので、「じゃあ簡単に計算してみようか」と言われました。
私の腫瘍の大きさは長いところで6cm、短いところで4cmらしいので、楕円形として計算すると、約50cm3となります。
1cm3あたりのがん細胞の数が10億個だから、 私のがん細胞の数は10億個×50で500億個!?
ヤバイヤバイ……。
さらに頭が真っ白になっている私を横に友人がこう続けました。
人間の細胞って37兆個って言われてるでしょ。
37兆のうちの500億は740分の1だよ!
つまり、元気な細胞のうち今あるがん細胞は1/740ということになるよね。
ここで、お金で考えてみよう。
んっ?(*-*)?
740万円貯金がある人が1万円でギャーギャー騒ぐ?これぐらい誤差じゃない?
おぉぉぉぉー!!確かにー((((;゚Д゚)))))))!!
これはまさに目から鱗の発想。
物は考えようだとものすごーく実感した瞬間でした。
私のがん、小さいじゃん!
この瞬間からそう思うようになりました。(もちろん自分の体の中で起こってることなので恐怖はあり、無理やりにでも思い込んだ部分もありますが)
前向きに、残りの739万円!?のために頑張ろうと思いました!
全然いける!私の細胞☆
気持ちを前向きにしてがんになっていない大部分(739)の味方をしなければ!
人の細胞の数は37兆個?
上の章で人の細胞の数は37兆個で計算していますが、実は当時この話し合いをした時は、60兆個で計算しました。
ですので、1200万円のうちの1万円ですね。
さらに誤差が極まった感じです!
というのも、以前「人の細胞の数は60兆個」と聞いた覚えがあったためです。
しかし、実はこの数値に根拠はなかったそうで、ざっくりと計算された値だったとのこと。
ところが、 Eva Bianconiらによって、2013年11月に、人体の細胞数はおよそ37兆個であるという論文が発表されました。
Bianconi E, at al.(2013) An estimation of the number of cells in the human body. Ann Hum Biol. 40(6):463−471.
(出所)https://www.tandfonline.com/doi/abs/10.3109/03014460.2013.807878
部位などによって細胞の大きさはそれぞれ異なりますが、現在、数としては 人の細胞は37兆個として考えられているそうです。
細胞のことが学べる漫画
細胞のイメージがわきにくいという場合にオススメの漫画があります!
「はたらく細胞」という漫画です。
37兆個存在すると言われる細胞を擬人化した漫画です。
テレビでも放映され、最初のナレーションはいつも決まり文句で始まります。
「人間の体の中には、約37兆2000億個の細胞たちが、今日も元気にはたらいている。」
主人公である可愛い赤血球と、体の細胞たちを守ってくれるカッコイイ白血球がよく出会います!
お笑いタレントのブルゾンちえみさんの「35億」という言葉は記憶に新しいと思います。
35億なんてすごいなと思いましたが、自分の体の中に37兆個の細胞たちがいて、日々出会ったりしているなんて!
想像を絶しますし、考えすぎると、自分は自分じゃないの?いったい自分は何者なんだろう!?とわからなくなってしまいそうです。
とにかくすごい数ですね!!
細胞のことを知りたいと思ったら、どんな専門書を読むよりも私はこの漫画を読むことが最もわかりやすいと思います。
物語を楽しみつつ、とても良い勉強になっています。そして、人の体ってすごいな、自分は自分でしか守れないからしっかり管理しないといけないな!とも思います。
まとめ
6cmのがんが大きく感じてストレスを増やしてしまうか、小さいと思ってがんと前向きに戦っていけるかは自分次第。がんに勝つためには何でも前向きに気持ちを切り替えるトレーニングをこれからもしていきたいと思います。