抗がん剤治療中に虫歯は厳禁!
「治療の前に虫歯を治しておいてください。」と言われる方も多いと思います。抗がん剤治療を始めると白血球が少なくなるため感染リスクが上がります。
口内環境を清潔に保つことはすごく重要だと言われる中で、吐き気や口腔内の痛みでうまく磨けなくなることもあります。辛い時でもしっかり殺菌してくれた歯科医オススメの歯磨き粉についてレビューします。
副作用による口内環境の変化
ご飯は食べられるの?
抗がん剤治療が決まったらこのような不安を抱える方も多いのではないでしょうか。
副作用の症状は人それぞれ異なりますので一概には言えませんが、Cocoaの場合は食事をとることができる程度の口内環境の悪化でした。(吐き気でうまく食べられなくなる時期はありましたが。)
ただ、全ての歯が虫歯になったかのようなズキズキ・キリキリと神経に響くような痛みが1週間ぐらい続きました。
口内炎はできませんでしたが、舌にできものができた時は治るまで元気な時の3倍ぐらいの時間を要しました。
一方……
乳がんを患ったKinacoは、抗がん剤治療の間、口腔内の環境が最悪でした。
半月型の大きな口内炎。
これは、乳がん治療の特徴でもあるようです。
Kinacoは抗がん剤治療開始の際、すでに虫歯がある状態だったため、口の中に菌が多い状態のまま副作用で免疫が下がることによってどんどん口腔内環境が悪化していったとのことでした。
そして、喉の粘膜も大きなダメージを受けてしまい、喋るだけで喉から出血をすることもたびたびありました。
しかし、途中で食事療法を始めたり、歯科に行くようになって口内環境は次第に改善されていきました。
抗がん剤治療前にやるべきこと
Cocoaは、Kinacoの苦労を知っていたため、がんと宣告されてすぐに歯科を受診しました。
親しらずに虫歯があり、本来であれば抜く方が良いようでしたが、この後の治療で白血球の減少により感染リスクが高まるといけないということから削る治療になりました。
がんを治療する病院とは全く関係ない歯科を受診したのですが、受診時に「抗がん剤治療前」と伝えると歯科医がそれにあわせて対応してくれました!さすがですね。
そこでオススメしたいのが……
抗がん剤治療を受けることになったらまず歯科を受診して
虫歯治療を終わらせておく
その際に、
歯科医にも抗がん剤治療を受けると伝えること!
虫歯の治療方針が変わるかもしれないので、覚えておくと良いかもしれません。
また、いつ自分が"がん"になるかは誰にも想像がつかないと思いますので、普段から歯科でクリーニングをしてもらうのも良いかもしれません。(もちろんならないに越したことはありません!)
Cocoaは定期的に歯科でクリーニングをしてもらっていたため、がん治療が決まった時点では虫歯が少なく、がんの治療に支障はありませんでした。
しかし、クリーニングに通い始める前の自分の口内環境を想像すると、抗がん剤治療開始までに全ての歯の治療が終わっていたとは思えないため、あの時に行っておいて本当によかったーと思う次第です。
「歯のクリーニングだけで行って良いのかな?やっぱり虫歯がないと歯科とはいえ、病院には行きにくいし、歯医者さんに怒られたらどうしよう。」とためらっていましたが、クリーニングだけでも全く問題ないようですし、「むしろ虫歯がひどくなる前に来て、予防していただいた方が良いです。」と言われたこともあるため、ためらわずに行って大丈夫だと思います!
話を元に戻しまして。
治療中は清潔に保っていても口内環境が悪化するため、できるだけ刺激が少ないけれどもよく磨けるものを使いたいです。
これらを踏まえた歯科医推薦のオススメ歯磨き粉はこちらになります。
殺菌作用のある歯磨き粉
抗がん剤治療に入る前は、安い歯磨き粉を使っていました。
ある程度泡立ちがあり、スースーする歯磨き粉はよく磨けているように感じます。
しかし、抗がん剤治療が始まると副作用の味覚障害で歯磨き粉の味にも苦味が出たり、吐き気に繋がることがあり今まで使用していた歯磨き粉を使い続けることが苦しくなりました。
また、口の中をできるだけ傷つけたくなかっことから、これまで使用していた研磨剤が入ったものを変更しようと考えました。(研磨剤ぐらいでは口の中の炎症に関係ないかもしれませんが、念のために。)
そして、何といってもテーマは
口内環境を清潔に保つ!
これです。これができる歯磨き粉を探しました。
ウエルテックの「ジェルコートF」
こちらがこの要件を満たしてくれる歯磨き粉です。審美歯科の観点を持つ歯科医からも勧められました。
「ConCool」という文字が目立ち、蓋は白色、本体が緑色の丸みを帯びたケースで、歯磨き粉としてはあまり見慣れないちょっとかわいらしい形状をしています。
- 高い殺菌力
- フッ素コート
- 研磨剤、発泡剤無配合で口にやさしい
原因菌を殺菌、増殖を抑制してくれるのは、塩酸クロルヘキシジンという成分らしいです。
柔らかいジェルがすみずみまでゆきわたることで、フッ素が歯質強化と再石灰化を促進してくれるようです。
歯科でもクリーニングに行くと、フッ素で仕上げてくれますよね。
泡が立たないことやスースーしないことから、泡がたくさん出てスッキリ磨き上げたいという方は物足りなさを感じるかもしれません。
逆に、泡が立たないぶん、歯の一本一本が丁寧に磨けている感覚がわかりやすいです。
歯磨き直後に飲食をしても味が気にならない点も良いです。
一方……
ジェルコートFのデメリット
透明のジェル状になっており、とても柔らかいので、歯ブラシにうまく乗せないと落ちそうになります。
また、蓋が固いです。
開ける際に指先に少し力が必要です。元気な時はなんの問題もないかもしれませんが、抗がん剤の副作用で指先に痺れや痛みがあったため毎回ちょっとした気合が必要でした。
蓋のつまみの部分にタオルをかぶせると開けやすくなるので、同じようにお困りの方はぜひお試しください。
さらに、蓋の部分が平らになっているため蓋を下に向けて置くパターンになると思いますが、室温が高い時は蓋を開けると同時に歯磨き粉が必要量以上に出てきてしまいます。
気になるお値段は
90gで1,000円ぐらいするのです。
キャー。高い(汗)
正直、今までこんなに高級な歯磨き粉など使ったことありません。
でも抗がん剤治療となるとそんなこと言ってる余裕はありませんでした。
これらメリットとデメリットを天秤にかけると、抗がん剤治療の副作用の症状が出ている間は圧倒的にメリットが大きいため、この歯磨き粉をずっと使い続けました。
おかげさまで治療中もCocoaは口内トラブルで悩むことはなく、余計な不安が一つ減ってとてもありがたい商品でした。
まとめ
いかがでしたか。抗がん剤治療が始まると、歯磨きの時間や気の遣い方が今までよりもはるかに生活のウエイトを占めます。清潔に保ち続けることで、できるだけ副作用が重くならないように気をつけていきたいものですね。この記事が、口腔内環境でお悩みの方のご参考になると幸いです。