注射針や点滴針の跡がなかなか消えないということはありませんか?私はいつまでたっても茶色っぽく残ってしまうので、抗がん剤治療で腕にたくさん残るのが嫌でした。しかし、一言添えるだけで解決したので、同じ悩みをお持ちの方は参考にしてみてください。
抗がん剤の副作用による皮膚の変化
皮膚の変化、気になりますよね。
抗がん剤の種類により症状も異なると思いますので、まずはこのサイトの筆者である私と母の治療内容を簡単にお伝えします。
母の化学療法
1回目〜4回目:FEC療法
5回目〜8回目:ハーセプチン療法+ドセタキセル療法
私の化学療法
1回目〜6回目:TC療法(パクリタキセル+カルボプラチン)
2人の肌の体質はもともと
・アルコール(消毒など)は大丈夫
・テープかぶれをする
私はそれに加えて
・針負けする※後ほどご説明します。
という体質です。
抗がん剤治療の副作用の症状が出始めると、皮膚が今まで以上に弱くなったせいか、2人ともこれまで使用していた洗顔、化粧水やボディーソープでさえも肌に合わなくなり、ヒリヒリして使えなくなってしまいました。
こんなことおかまいなしに、治療を進めるためにどんどん抗がん剤の点滴をうちます。
上記にあるように、抗がん剤の回数だけでも母は8回、私は6回。
そして、それに伴う血液検査や、追加治療や手術などで私がこの治療中に体に針を刺された回数は30回を超えていると思います。
困ったことに、注射針の跡がなかなか消えないのです(泣)
治療のたびに腕に針の跡が増えて腕がきたなくなっていくのがショックで悩んでいました。
もちろん命が最優先なので、そんなこと考えている場合ではないのですが、針の跡もないにこしたことはないです。
とはいえ、正直仕方ないと思い諦めていたのですが、ある日突然その転機がやってきました!
注射針の跡が残る意外な原因
私が知ったのは、抗がん剤治療の2回目でした。すでにこの時には、両腕に10箇所ぐらいの針跡が残っていて、これを見た医師と看護師が口を揃えて「針負けですね」と言い、この回から針の種類を変えて点滴するはこびとなりました。
針負け(はりまけ)って何?
あまり聞き慣れない言葉ではないでしょうか。
実は、点滴針のような針にはいくつか種類があるそうなのです。
その名の通り、自分に合わない種類の針を使うことで針に負けてしまっている(跡が残ってなかなか治らない)状態のことをいうそうです。
針の跡が残るのは体質だと思っていたので、違うところに原因があったということに衝撃を受けました。
単純に針と自分の体の相性が悪かったのですね。
原因をどのように知ったのか?
上記にもあるように、針の跡がたくさん腕に残っている状態でも、抗がん剤治療の1回目の時には何も言われませんでした。
ではなぜ、抗がん剤治療の2回目で気付いたのでしょうか?
それは、私が通っていた病院では、1回目と2回目以降の治療フロアが異なるためです。
1回目は、治療経過を観察する(その人の副作用の傾向を確認する)ために、自分がかかっている科の入院病棟で抗がん剤治療を行います。
2回目以降(退院の許可が出て通院で治療を続ける場合)は、化学療法専門のフロアで抗がん剤治療を行います。
きっと……
入院病棟
→その科の専門知識に富み、手術のスペシャリストなどが集結
化学療法専門のフロア
→化学的観点で考えたり、副作用などを中心に患者の様子を細かく観察する
という違いがあり、化学療法専門のフロアで針負けの話を教えてもらえたのではないかと思います。
都度「針負けする」と伝えれば、病院内で対応可能、いくつか種類は用意している。とのことでした。
もし針の跡がなかなか消えない、しかもわりと大きい跡となり気になっている方は、病院側に「針負けする」ということを伝えて針の種類を交換できないか相談してみることで解決できるかもしれませんね。
まとめ
治療のちょっとした悩みは自分の中で勝手に解釈して諦めがちですが、がんの治療中にストレスをためるのはよくないと思うので、悩むぐらいならタイミングをみはからって医師や看護師に相談してみても良いかもしれません。この記事の「針負け」のように意外とすんなり解決することもあるかもしれませんよ。